宇宙人のホームステイ 17

(17)

ボクの部屋に戻った。

もう夜になって月が出ていたので、天体望遠鏡で見てみた。
2週間前までは、ボクは一人で夜空を眺めていた。
今は、アキトくんと一緒だ。

キラっと銀色の光が見えた。
先生の宇宙船が、時間だよ、と合図してきた。
アキトくんは、立ち上がった。

「さあ、行かなくちゃ。」

ボクは、急にとても悲しくなった。
アキトくんが行っちゃう!

ボクはまた一人で天体望遠鏡を眺めることになるんだ。
せっかく宇宙人とお友達になれたのに。
宇宙人がいるなんて、信じている人は、ボクの周りには誰もいない。

「いやだよ!アキトくん、帰らないでよ!」

ボクは、男の子なのにみっともない、と思いながらも、涙声になってしまった。

「すごく楽しかった!もっといてもいいんだよ!」

お父さんもお母さんも、アキトくんの様子を見に来た。
ボクは、こらえきれなくなって、うわーんと泣いてしまった。

「あきらくん、また会えるよ。
ぼくと一緒に、大事なお仕事をしてもらいたいんだ。
地球が宇宙人の仲間入りができるかどうか、君の役割も必要なんだよ。」

え?そうなの?
そのとき、円盤から先生の声がした。

「あきらくんのお父さん、お母さん、そしてあきらくん。
2週間、とてもお世話になりました。ありがとうございました。
素晴らしい滞在になりました。
私も、とても満足しています。
あきらくんには、また協力してもらいたいことがあります。
アキトと、定期的に連絡をとってもらいたいのです。
あきらくんの優しい心、平和を思う気持ちは、私たちの波動にぴったり合うのです。
地球はこれから、大きな変化を迎えます。
そのときに、あきらくんとアキトは、子供の代表として、ぜひがんばってもらいたいのです。」

ボクは、びっくりした。
アキトくんと、これからも連絡を取り合っていいなんて!
夢みたいだ!
アキトくんは、ボクの宇宙の親友だ!やったー!

「先生、ありがとうございます。
ボク、これからもアキトくんとお話できるなんて、とっても嬉しいです。」

アキトくんは、ボクに石みたいなものをくれた。

「これは、遠く離れていても通信できるものだよ。
今度は、頭の中で会話ができるよ。」

それは、黒くてメタリックに輝いていて、宇宙的に見えた。

「ありがとう。アキトくん、今度は君の星の様子を教えてよ。」

ボクたちは約束した。

ボクの宇宙の親友は、円盤に戻っていった。
ボクは、天体望遠鏡で眺めた。

空で、何回か飛んでくれたあと、とつぜん消えて見えなくなった。
エアという星へ帰ったんだろうな。

すごい夏休みだった。
ボクの夢が叶ったんだ。
今度会うときは、大事なお仕事があるんだって。
その日を、楽しみに待っていよう。



  

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